雪    岡田一実  
濃く吹かれみるみる淡く雪の粉 
雪空に白煙いま奔り散り 
遮断機や雪降る宙を弧に振り断ち 
降る雪や行き交ふ人の関はらず 
不思議やな雪の浮木(ふぼく)は昼を更け 
忽ちに青き空失せ雪の天 
目に覚ゆどの粉となく雪の粉 
荒あらと南へ吹雪き日が当たる 
天明(あか)く露台に雪の入りくる 
雪やみて世騒(せざゐ)つちより立ちのぼる 

このブログの人気の投稿

私やあなたは加害者になり得る

「働く」を広く捉える

面河