瞠    岡田一実 

「ことば」は置かれる文脈によって彩が違う。ゲーム、というとやや味気ない彩光は变化し、ときに美しく、ときに汚濁の様相を帯びる。パフォーマティヴの交差に立ち、見遣る世界の動的鮮やかさ。「ことば」に編み合わされ、祈り折り畳まれた意味は、回転しつつ、しどけなく俗情に引き寄せられる。俗の沼、われこそがまみれているそれに、眼中の真闇を見る。されど、須臾の光の棘が現世的な欲望を呼び起こす。ひとたびは極彩色の夢。「ことば」の身振りが誤配される失調の世界で、瞠く目を乾かしている。

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